春のイベント −防災体験教室− 2014・3・9 (日)
                         晴れ 気温9℃ 参加者52名 緑グループ14名
開園時間の少し前に三宿の森へ行くと、一面に散っているカワヅザクラの花びらが目に入りました。
近付いてみると、花を落としているのは密を吸っている5羽のホンセイインコと判明、
人が訪れる前の園内の様子を垣間見たひと時でした。
緑グループのメンバーは午前9時に集合して、早速、「防災体験教室」の準備を開始しました。
気温6℃という寒さもものともせず、手際よく、支度が整えられていきました。
10時の開会挨拶からイベントが始まると、
かまどベンチの周りに小さな交流の輪が、すぐに生まれるのが見られました。
木を擦り合わせて火を起こす「火起こし具」の前で実演を見守り、実際に試して、
煙が出ると歓声を上げたり、花炭の準備を熱心に見守ったり、お楽しみプログラムも好評でした。
はじめは少し遠巻きだった参加者も薪を足したり、さつま芋を新聞紙やホイルで包む手伝いをしたり、
段々と「体験教室」らしい光景が展開していきました。
さつま芋や花炭をかまどへ投入して一段落の時間に、マンホール・トイレの組み立て体験をしました。
15年ほど前に区職員の発案で生れたというマンホール・トイレは、その後、改良が重ねられて、
10年前の三宿の森の機材は既に旧式となっているそうですが、
使えない訳ではありませんので、組み立て体験を重ねておくことは意義があると思われます。
7月に区採用2年目研修に来園した区職員20代若者チームと多世代チームに分かれて2基を設置、
いずれもチームワーク良く、完成させることができました。
「若い人達が頑張ってくれるのはうれしいわねぇ。」という作業を見守る年配女性の言葉が印象的でした。

防災課派遣職員の方から「マンホール・トイレを設置している排水管は耐震構造が強化されていますが、
一般の排水管は被災の可能性があるので、安全が確認されるまでは水洗トイレを使わないで下さい」
というまとめのお話を伺って、排水管破損という目に見えない部分への想像力の欠如を知りました。
先ずは、自助努力が大切で、防災簡易トイレの常備をお勧めするとのことでした。
マンホール・トイレ体験が終わった11時45分頃には、さつま芋が焼き上がり、
「美味しい!」と賞味、談笑の輪があちこちに広がりました。
花炭の開缶もどきどき、わくわくの瞬間でした。
園内で自分達で探した松ぼっくりが炭に変身したことを確かめ、チラシを折って作った紙箱に入れて、
大切に持ち帰る子供たちの姿が見られました。

 

用意しておいたクリ、カラスウリ、プラタナスなどの他に、生のマテバシイ、イヌマキ、サザンカなど、
火力の強い竹と格闘しつつ、今年も良い花炭が焼き上がりました。

「今までは非常食や水の備蓄は3日間と言われていましたが、今は1週間を目安に考えてください。」
と締め括りの挨拶の後、防災マップや災害対策用ビスケットを配布して、
2014年の「防災体験教室」を終了しました。
後片付けまでお手伝いの最強のちびっこ達!の参加が、イベント成功の証しと言えるでしょうか?

「体験教室」が3年を経過した東日本大震災を見守り、自分達の環境を見直すきっかけとなりますように。