秋 の 観 察 会                                  
                         2008・10・19(日) 参加者:10名
秋晴れの気持の良い日曜日、緑グループのメンバーは日本の原風景といわれる里山観察に出掛けました。
朝9時半に鶴川駅に集合して、15分程バスに乗り、小野神社前で下車しました。

鎌倉と武蔵野国の国府が置かれた府中へ通じる要衝の地、小野路宿の入口にある小野神社は、
平安時代の和漢学者である小野篁の7代目の孫、小野孝泰が972年に武蔵野国府に赴任した時に
篁の霊を祀るために創建したと伝えられています。
菅原道真の先輩にあたる学問の神様に手を合わせ、一休止を入れてから、里山歩きに出発しました。
家並みを抜け、万松寺を右手に見ながらしばらく歩くと、図師小野路歴史環境保全地区の看板が見えてきました。

『この地域は「東京における自然の保護と環境に関する条例」により指定された
[図師小野路歴史環境保全地域]です。
貴重な野生生物が生息する豊かな里山の自然環境を保全するため、
地域住民からなる管理組合によって維持管理を行っています。』と看板に書かれたこの33ha余りの区域は、
多摩丘陵に残された貴重な里山として昭和53年に条例指定を受けています。

手入れの行き届いた里山の中を歩くことの気持ち良さを再認識、或いは、初体験をしながら、
足取りも軽く里山ウォーキングをしました。
スダジイの大木の根本に祀られたこうせん塚や祠、小山田一族の小野路城址など歴史物も点在していました。

谷戸に出ると家族総出で稲刈り作業をしている風景が見られました。
溜池の側で昼食タイムが取られましたが、外でいただくお弁当は美味しい、というのが全員一致の意見でした。
せっかく消化したカロリーをすっかり取り戻し、などという野暮は言わないことにして・・・?
昼食後は、幕末に近藤勇、土方歳三、沖田総司達が小野路まで剣術の出げいこに通ったという
布田道の切り通しを抜け、鎌倉街道の別所へ出ました。
少し風が出て曇り空になって危ぶまれたお天気も歩いている中に持ち直し、気持のよい秋空が戻って来ました。
2時半頃、別所に着き、バスで鶴川へ戻る人とそのまま黒川まで歩く人、ちょうど5人ずつに分れました。

農業が盛んな黒川は、たわわに実った柿や冬野菜を植えた畑など、懐かしさを誘われる景色が広がっていました。
途中のお店で買った地元野菜を手に、健脚組も4時前に黒川駅に到着しました。
シジュウカラ、ガビチョウなどの鳴き声もお伴にした総歩数は16000歩を軽く超えていたようです。



シロヨメナ −キク科−


シラヤマギク −キク科−


ノコンギク −キク科−


ナギナタコウジュ −シソ科−


イヌコウジュ −シソ科−


ヤクシソウ −キク科−


コウヤボウキ −キク科−


カシワバハグマ −キク科−


ノハラアザミ −キク科−


ゴンズイ −ミツバウツギ科−


クサギ −クマツヅラ科−


コマユミ −ニシキギ科−


ムラサキシキブ −クマツヅラ科−


スズメウリ −ウリ科−


センニンソウ −キンポウゲ科−


ノササゲ −マメ科−


アオツヅラフジ −ツヅラフジ科−


コクサギ −ミカン科−
この日出会った秋植物の一部をご紹介します。
春の花のような華やかさはありませんが、風情ある花々、個性豊かな実の数々と植物観察も充分に堪能しました。
写真が小さく、はっきりしない点はご容赦の上、図鑑と記憶を頼りに秋の里山植物を思い出して下さいね!