船橋小径の会                               
                                   2007・7・9(月)



かつて烏山川から引かれた用水路跡が土の道として残されているのが、
2002年に世田谷区地域風景資産に選定された船橋3丁目の「季節の野草に出会う小径」です。
入口に「自転車は降りて歩きましょう」「草花を大切にしましょう」「リードをつけてフンは持ち帰りましょう」
小径に「や〜こんにちは」「聞こえる?」などという木で作った手作りの案内板が設置されていて
歩く人をほのぼのとした気持にさせてくれる散歩道となっています。





千歳丘高校のグラウンド脇にそって烏山緑道まで300m、土や野の草が懐かしさを誘う風景が続いていました。
花の少ない時期ですが、アジサイ、ハンゲショウ、クサノオウ、ノブドウなどが季節を知らせていました。

この小径の環境を守り、育てるために地元の人達を中心に作られたのが「船橋小径の会」です。

小径の排水上の問題で区の整備が入る前に、植物を一時的に避難させておく作業が行われる会の活動日に
三宿の森・緑グループの有志でお邪魔をさせていただきました。
ちょうど小径の道路向かい側に、「公園にしてほしい」と区へ託された個人の宅地跡があり、
そこへ何回かに分けての植物の移植作業が行われていました。
前回移植したというキキョウやオミナエシがきれいな花を咲かせている近くに、
メンバーの方が寄贈されたベビーバスで作った池に水を張ると(右の写真のつくばいの下の石で囲んだ部分)、
すぐにオニヤンマが飛んできて、作業をしていたメンバーから歓声が起こっていました。
サマータイムの活動は朝8時から行われるそうで、梅雨の合間の曇り空とはいえ蒸し暑い中で、
3時間も汗を流しながら、小径の植物保護作業が続けられました。



11時過ぎからは隣の船橋地区会館に場所を変え、生葉藍染体験イベントが行われました。
アイタデの葉をちぎって布の袋に入れてもんだ液に(藍50g+水500cc)、輪ゴムで絞った布を入れ、
5分間漬けた後、水洗いをして10分間干す、という行程を2度繰り返すと、
何とも鮮やかなブルーの素敵なスカーフが出来上がりました。

交流会の予定が、すっかり一方的に楽しませていただくだけの半日となりましたが、
こうしたイベントなども通して小径の魅力を伝え、賛助する方を増やしていく会の活動に参加させていただいて、
とても有意義な経験となりました。
メンバーの方から「烏山川緑道でお互いに繋がっているグループですね。」と声を掛けていただいたように、
緑の保全グループとして、これからも共に歩んでいきたいと思いました。