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 6 月



カワラナデシコ −ナデシコ科−


スイカズラ −スイカズラ科−

ナデシコは秋の七草にも数えられますが、
「常夏」という夏の季語を持つ花期の長い花です。
中国産のセキチクをカラナデシコと呼ぶことに対し、
カワラナデシコはヤマトナデシコとも称しています。
撫子は「撫でし子」、撫でたくなるような
かわいい花に由来し、古来、和歌にもよく詠まれ、
花の色は貴族社会の装束にも取り入れられています。



和名は子供達が花の蜜を吸ったことに因み、
冬にも葉を落とさないことから忍冬(ニンドウ)の
別名を持つのがスイカズラです。
咲き始めは白色ですが、授粉すると黄色に変わり、
キンギンカとも呼ばれています。
漢方では葉や茎を乾燥させたものを忍冬と呼び、
利尿、止血、解熱などに利用されています。




テイカカズラ −キョウチクトウ科−


ドクダミ −ドクダミ科−

テイカカズラは藤原定家のお墓に生えていたのが
名前の由来だと言われています。
咲き始めは白いテイカカズラもやがて黄花に変わり、
芳香を放ちます。
常緑樹ですが、春に新しい葉が出ると、
古い葉は紅葉して落ちてしまいます。



独特の臭気を持ち、「毒溜め」の意のドクダミは、
十薬ともよばれる薬効を持つことが広く知られ、
利尿、皮膚薬や健康茶として利用されています。
白い花弁にみえるのは総苞片で、緑の花穂に
黄色い小さな花をたくさんつけていますが、
受精せずに種を作る単為生殖植物です。




ネジバナ −ラン科−


ハンゲショウ −ドクダミ科−

開園4〜5年目からネジバナが増えて来ました。
ネジバナは6mm程の実の中に数十万個の種子を
持っているそうです。1個の重さ0.0009mgの種は
風で容易に散布されますが、ラン菌がいない所では
生育できないのがラン科の特徴です。
年々増えていくのを楽しみにしていましょう!



ハンゲショウは夏至から11日目の半夏の頃に咲くのが
名前の由来だと言われています。
穂のような総状花序に花びらのない小さな花を
沢山つけていますが、白い葉を花のように目立たせて
昆虫たちを呼び寄せているのでしょうか、
果実が熟す頃になると葉は緑色に戻ってしまいます。